シアター開業前から伴走した、ゼロからのサイト立ち上げ-シネマリスの事例
- Orizm
- Next.js
- Vercel

クライアント
株式会社シネマリス
神保町・御茶ノ水エリアに2025年12月に開業したミニシアター「シネマリス」はロードショーと映画館サブスク制を組み合わせたハイブリッド型の劇場です。「小さくても善いものを」という理念のもと、ジャンルや国・地域、新旧を問わず幅広い映画を上映しています。
課題と成果
ご支援前の課題
- 既存サイトがなく、要件や運用イメージが固まっていない状態からスタート
- 建設の関係で開業日の変更があり、それに合わせてサイトの公開も調整する必要があった
- 外部のチケット予約システムは販売機能のみを持ち、作品の魅力を伝える手段を持たなかった
ご支援後の成果
- 段階的なリリース計画と柔軟な進行管理により、スケジュール変更の中でもサービスサイトの公開を完遂
- フェーズごとの要件の変更や拡大にも、土台を変えずに対応できる基盤を構築
- 映画館として必要な情報設計と、シネマリスの世界観を表現したデザイン
- 外部予約システムとAPI連携し、Orizmで作品情報や券売表示を補完
カルチャーの共感から始まった映画館のサービスサイト立ち上げ
シネマリス様は「SNSは使わないけれどホームページは見ている」という知人の話をきっかけに、サービスサイトの必要性を感じられていました。また、他の映画館のサイトで感じていた使いにくさを解消した、より良いWebサイトを作りたいという思いを持たれていました。
友人の会社やほかの制作会社など複数社を比較する中、知人からの紹介でちょっと社にご相談されました。これまでの実績や社内での活用事例をご覧いただく中で信頼感が生まれ、代表の小島のカルチャー系の挑戦を後押ししたいという姿勢も決め手となり、依頼をご決断されました。
「これまで作ったWebサイトや社内での活用事例をうかがって良さそうだなと思いました。代表の小島さんのカルチャー系のものを応援したいという気持ちや人間的な部分も大きかったですね。」(支配人 稲田様)

クライアントに寄り添った、丁寧なコミュニケーション
シネマリス様にとってWebサイトの制作が初めての経験だったため、専門的な言葉や制作プロセスにあまり馴染みがありませんでした。
そこでちょっと社は、専門的な言葉や仕組みをそのまま伝えるのではなく、「それは例えばこういうことですよね」「こうすればこんなことができそうですが、イメージは合っていますか」といった具体的な言い換えや提案を重ね、要件を一つずつ丁寧に固めていきました。
また、劇場の建設工事の進捗に応じて開業日が変動している状況を踏まえ、フェーズを分けた段階的なリリース計画を採用。スケジュールを引き直しながらも、各フェーズで求められる要件を満たし、サイトを完成へと導いていきました。
「私たちの情報があやふやなところを、ちょっと社さん主導でなんとか形にしてくださいました。何もかも遅くなってしまう中でも、辛抱強くお付き合いいただき本当に助かっています。」(支配人 稲田様)
映画ファンが使いやすい情報設計とデザイン
シネマリス様には参照できる既存のサイトがなく、サイトに何をどのように載せるべきかという情報設計から始める必要がありました。シネマリス様が複数のミニシアターのサイトで感じた使いにくさは解消しつつ良いところを取り入れたいというご要望はあったものの、具体的な要件や運用イメージはまだ定まっていませんでした。
そこで、ちょっと社は既にあるミニシアターのサイトを見比べながら、上映スケジュールや作品紹介、チケット予約への導線といった、映画館サイトとして必要な要素をひとつずつ洗い出していきました。特に意識したのは、訪れる人がスムーズに作品を選び、予約まで進められる導線です。
また、シネマリス様の好きな映画やイメージも伺いながら、ワイヤーフレームからデザインラフへと検討を重ねました。様々な作品のビジュアルが並んでも視覚的にうるさくならないようにシンプルさを保ちつつ、可愛らしさと大人っぽさが両立するデザインに仕上げました。

サイトトップページ
Orizmの特性を活かした段階的な機能拡張とCMS設計
Orizmには、テンプレートの項目に沿って登録するデータ型ページと、デザインエディターでテキストやデザインを編集できる固定ページという2つの仕組みがあります。今回は、上映スケジュールやお知らせといった更新頻度の高い情報をデータ型ページで、施設概要や料金といった内容が変わりにくい情報を固定ページにし、それぞれの情報の特性と運用イメージに応じて分けました。
プロジェクトは、簡易なティザーサイトから始まり、お知らせ機能の追加、上映スケジュールの実装へと段階的に拡大していきました。OrizmはCMSで必要とされている機能があらかじめ作られており、それを柔軟に変化させることで、その都度、お知らせや固定ページ、お問い合わせフォームといったOrizmであらかじめ用意されている機能を変化させ対応したことで、サイトの土台を作り替えることなく、要件の変化にも応えることができました。

左:データ型のページ 右:編集可能な固定ページ
外部予約システムと連携し実現する、独自の上映情報の見せ方
今回の開発で意識したのは、外部のチケット予約システムが持つ機能と、Orizm側で担うべき表現を明確に切り分けることです。予約システムは作品紹介や見せ方に関する情報を持っていなかったため、シネマリス様のご要望のうち外部システムでは実現できない部分をOrizmで補完しながら、画面上で何をどう見せるかをちょっと社が基本設計から提案しました。
なお、シネマリス様の導入以前、予約システムのAPI連携は主にWordPressで構築されているサイト向けに設計されており、Next.jsで構築するサイトでは扱いにくい仕様でした。今回の導入にあたり、予約システム会社に働きかけて仕様を調整いただき、どのようなデータを受け取れば問題ないかをすり合わせて実現しました。
また、予約サイトという特性上、残席状況や販売ステータスは常に最新情報を表示する必要があるため、キャッシュ効率をあえて落とし、外部システムから毎回最新データを取得する設計にしています。また、データ取得中にレイアウトシフトが起きないよう、ローディング表示を挟むことでスムーズな画面表示を実現しました。

上映スケジュール※7月2日撮影時点
技術と人のサポートで実現した、映画ファンに届くサービスサイト
開発面では、Orizmの標準機能を組み合わせながらフェーズごとの機能拡大に対応し、外部予約システムとのAPI連携においては仕様決めを主導しました。情報設計とデザインの面では、参照できる既存サイトがない状態から映画館として必要な要素を洗い出し、シネマリス様の世界観に合ったサイトを実現できたことが大きな手応えとなっています。
リリース後、シネマリス様はCMSの操作にも慣れ、日常的に上映作品の登録や文言の修正などの更新作業を行われています。またアクセス数は約30万PVあり、週2〜3件のペースで問い合わせが届くなど、多くの映画ファンに利用されていることがうかがえます。
「サポートしてくださったエンジニアさんやデザイナーさんの人の力が一番大きかったですね。本当にお二人が素晴らしかったです。」(支配人 稲田様)

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