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ネガティブ・スペースにねがいを

ナレッジ・ノウハウ
ネガティブ・スペースにねがいを

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そこにあるけど見えないもの

デザインにおいて、余白が大事であることは言うまでもありません。
それが絵や写真、映像、UIであれ、ビジュアル表現はポジティブ・スペース(ポジティブ・シェイプ)ネガティブ・スペース(ネガティブ・シェイプ)で構成されています。
ポジティブのほうは、被写体などのオブジェクト。ネガティブは、それ以外の空間のことです。

良い絵(画面)作りのためには、ネガティブ・スペースをコントロールする必要があります。ネガティブ・スペースの色や形、エッジ、面積、リズムなどなどを制御することで、意図的な効果を生み出すことができます。
それに、絵を見るときも、ネガティブ・スペースをよく見るようにしましょう。ポジティブ・スペースの処理は、左脳が得意とする仕事で、言語的・分析的・論理的な処理が行われます。これはほとんど自動化されていて、左脳モードでは、たとえば人物を目にしたら「年齢は?性別は?人種は?髪型は?」という具合に勝手に分析が進められてしまうのです。この間、非論理的・非言語的・直感的で全体論的な右脳モードはお休みしてしまいます。ネガティブ・スペースをよく観察することで、右脳モードの美的感覚を引き出すことができます。

ネガティブ・スペースにまつわるエピソード

ネガティブ・スペースに注目せよと言われると、逆転の発想とか発想の転換に思われますが、目新しい考え方ではなく、古くから人類が親しんできたものです。
ネガティブ・スペースにまつわるお気に入りのエピソードをいくつか紹介します。

太古の洞窟壁画

数万年前の太古の洞窟壁画のなかには、ネガティブ・スペースを使って描かれた手形があります。
手を壁に押し当てて、その上から、塗料をふきかけて着色します。すると、壁には手の形がぽっかりと残ります。このように、太古の昔から、対象物ではなくその周囲を描く技法が使われていたのです。

太古の建築物

住居やそのほかの建築物も、最初のころはネガティブ・スペースを用いたものが当たり前でした。建築といえば、建材をつなげたり積み重ねたりすることで目的とするオブジェクトを構築しますが、太古の人類は逆の発想でした。土や植物といったオブジェクトをくり抜いて、洞窟など居住できる空間を作りだしてきました。はじめは足し算ではなく引き算だったわけです。

暗黒星座

星座というのはご存知の通り、星と星を架空のラインでつなげて形を妄想するものです。しかし、それが全てではありません。南半球の原住民の暗黒星座は、逆の発想です。夜空に輝く白い天の川。そのなかにぽっかりと空く黒い空間を、オブジェクトに見立てて星座にするのです。

よく観察する

挙げはじめるときりがないくらいに、古今東西様々な場面でこのような転換がよく見られます。
日常生活のなかでも、ネガティブ・スペースをよく観察すると面白い気づきが得られるかもしれません。例えば、壁の白いところがどんな形状になっているのかを観察するとかです。

それでは、よいネガティブ・スペースを。


itoudium

Webエンジニア

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