「ソフトウェアが世界を飲み込む」〜コジマの独断と偏見でIT業界の名言を紹介〜

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こんにちは、ちょっと株式会社CEOの小島です。僕はIT業界の歴史が大好きでして、例えばFacebook創立の物語である「ソーシャル・ネットワーク」という映画を10回以上は見ていたり、日経の連載企画「ネット興亡記」については日経電子版で読んでさらに書籍も買って読みました。歴史と言ってもこの30年ぐらいの話なんですけどね。
この30年間の変化というのは人類史上まれに見る変化なんですよね。なのでたった30年間ですが、後世まで語られる偉人がたくさんいるのではないでしょうか。そんな偉人たちの言葉を、不定期で紹介していきたいと思います。
今回は「Why Software Is Eating The World(ソフトウェアが世界を飲み込む)」です。
マーク・アンドリーセンについて
この言葉を残したのは、アメリカのソフトウェア開発者、マーク・アンドリーセン氏です。Webブラウザーの「Mosaic」や「Netscape Navigater」を作ったことで知られています。
Mosaic・Netscapeって何?って人はこちらごらんください。
「MosaicからChromeまで――Webブラウザ戦争の来し方行く末」
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0809/06/news004.html
Netscapeをはじめとして、いくつかの事業を売却した後、現在はアンドリーセン・ホロウィッツ(通称a16z)というベンチャーキャピタルの代表、そしてMeta Platforms(Facebook)の取締役として活躍しています。
ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿
マーク・アンドリーセン氏は2011年8月20日に「Why Software Is Eating The World」というタイトルの寄稿をしました。
概要としては、古いビジネスモデルの産業が、ソフトウェアによって転換を余儀なくされ、その波に乗れなかった企業は淘汰されていく、というものでした。
例として以下のように既存の業界がソフトウェアを提供する新興企業に置き換わっていったことを挙げています。
本屋→Amazon
DVDレンタル→Netflix
音楽→AppleのiTunes・Spotify・Pandora
ゲーム→Zynga・Rovio
広告→Google
WSJの寄稿、昔は無料で読めたんですが今は有料のようです。
https://www.wsj.com/articles/SB10001424053111903480904576512250915629460
こちらで日本語訳が公開されています。
http://sora.rainbowapps.com/software
コロナ禍で進んだ、世界のソフトウェア化
近年コロナ禍によって、これまでデジタル化に足踏みをしていた企業や業界が、一気にデジタルシフトへと舵を切りました。
さらに、ブロックチェーンのような中央集権型から分散型の情報管理の仕組みによって、お金や国のあり方までもが変わろうとしているのが現在です。
2011年当時は物議を醸し出した寄稿でしたが、2021年の今となってはほとんどがそのとおりになっています。
僕たちはまさに、ソフトウェアが飲み込んだ後の世界を生きている!
というわけで、今回の名言は「ソフトウェアが世界を飲み込む」でした。近いうちにまたやります。